PR

パナソニック デジカメ撤退は本当かLUMIX事業を詳しく解説

カメラ雑学
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク

パナソニック デジカメ撤退やカメラ事業撤退の噂を耳にして、「LUMIXはもう買わない方がいいのかな」「コンデジやミラーレスって全部生産終了しちゃうの?」と不安になっている人も多いと思います。とくにパナソニックのカメラをずっと使ってきた人ほど、カメラ事業がこの先どうなるのか、LUMIXの将来性は大丈夫なのか、かなり気になりますよね。長年LUMIXを愛用してきたユーザーにとっては、「このまま使い続けて本当に平気なのか」というのは大きなテーマだと思います。

実際にネットでパナソニック デジカメ撤退と検索すると、カメラ事業撤退やルミックス撤退、生産終了といった言葉が並びますし、LUMIXのコンデジ撤退やミラーレスの行方まで、ちょっとドキッとするキーワードが山ほど出てきます。LUMIXのコンパクトデジカメには生産終了になったモデルも多いので、「もしかしてパナソニックのカメラ事業全体が終わる流れなのでは?」と感じてしまっても無理はありませんし、「今から買うなら中古がいいのか、それとも新品を押さえておくべきか」と迷ってしまう人も多いはずです。

このページでは、パナソニックのデジタルカメラ事業が本当に全面撤退しているのか、それとも一部のコンデジや低価格帯だけを整理した状態なのかを、LUMIXの現行ラインナップやマイクロフォーサーズ機、Lマウント機の展開、そしてこれまでのカメラ事業再編のニュースなどを踏まえながら、カメラスタディラボらしく落ち着いて整理していきます。読み終わるころには、「どこまでが生産終了で、どこからが今後も続く領域なのか」「LUMIXを今から選んでも問題ないのか」がスッキリ見えてきて、あなたの撮り方やスタイルに合わせた判断もしやすくなると思います。

記事のポイント
  • パナソニックのデジカメ撤退が噂される理由と経緯
  • LUMIXのコンデジ撤退とミラーレス継続の違い
  • SシリーズとGシリーズが今後どんなポジションになるか
  • 今からLUMIXを選ぶときに意識したい判断ポイント
スポンサーリンク

パナソニックのデジカメ撤退は本当か検証

ここでは「パナソニック デジカメ撤退」という検索キーワードが生まれた背景や、2017年前後の組織再編報道、そして実際に何が生産終了になっていて何が今も続いているのかを、順番に整理していきます。ニュースの見出しだけを追うのではなく、時系列と市場環境をセットで見ていくことで、全体像がかなりクリアになるはずですよ。

パナソニック デジカメ撤退という検索意図の背景

まず、大前提としておさえておきたいのは、パナソニックのデジカメ撤退という言葉が一人歩きしやすい背景です。ニュースサイトや雑誌で「カメラ事業は撤退候補」「デジカメは非中核事業」などと報じられたことで、多くの人が「もうパナソニックのカメラは終わるのでは?」と感じるようになりました。ここ、かなりインパクト強いですよね。

加えて、検索結果に並ぶ関連キーワードの雰囲気も、ユーザーの不安を煽りがちです。たとえば「ルミックス 撤退」「LUMIX 生産終了」「パナソニック カメラ事業 撤退」「LUMIX コンデジ 生産終了」といった言葉が一覧で出てくると、「これはもう本当にダメなのでは…」と感じても仕方ありません。実はそれぞれ意味合いが微妙に違うのですが、ぱっと見でそこまで読み分けるのは難しいですよね。

さらに、コンパクトデジカメの生産終了が相次いだことも大きいです。LUMIXのコンデジが次々とラインナップから消え、価格比較サイトや量販店の店頭からもモデルが減っていくと、「これは完全にデジカメ撤退だよね」と受け取られやすくなります。実際には、スマホに置き換えられやすい領域から撤退しただけで、イコール「カメラ事業の完全終了」ではないのですが、ユーザー目線ではそこまで細かく区別されません。

もう一つのポイントは、LUMIXというブランド名とパナソニックの社名があまり結びついていないケースがあることです。LUMIXのカメラが減る=パナソニックのデジカメ撤退という印象が、そのまま「パナソニックのカメラ事業が全部終わる」という感覚につながってしまうんですよね。ブランド名単位の情報が先行してしまうと、実際には存続しているラインもまとめて「撤退」とラベルを貼られがちです。

よくある検索キーワードとユーザー心理

検索キーワード例ユーザーが気にしていること
パナソニック デジカメ 撤退パナソニックのカメラ事業全体が終わるのか知りたい
LUMIX 生産終了愛用している機種やシリーズが今後も使えるか不安
LUMIX コンデジ 撤退コンデジだけなのか、ミラーレスも含まれるのかを確認したい
パナソニック カメラ事業 撤退今LUMIXを買ってもサポートやレンズが続くのかが心配

こうやって整理してみると、検索しているあなたが本当に知りたいのは「今あるLUMIXが急に使えなくなるのか」「レンズやアクセサリーを買い足しても大丈夫なのか」という、ごく当たり前の安心感なんですよね。デジカメ撤退という強い単語の裏側にある、この素朴な不安を丁寧に解いていくことが、この記事の一番の目的です。

ざっくり言うと、「コンデジ縮小」「事業再編報道」「LUMIXの露出減少」が重なった結果として、デジカメ撤退というキーワードが生まれやすい土壌ができてしまった、というのが実情に近いと感じています。

パナソニック デジカメ撤退報道と2017年組織再編

パナソニックのデジカメ撤退が本格的に噂され始めたタイミングとして、多くの人が挙げるのが2017年前後の組織再編です。このとき、デジタルカメラ事業を含むいくつかの事業部が統合・解体されるというニュースがあり、「事業部解体=事業撤退」というイメージが急速に広がりました。ニュースの見出しだけを見ると、「あ、これはもう畳む流れだな」と感じてもおかしくない内容でした。

実際には、研究開発や製造の機能が完全に消えたわけではなく、組織をスリム化しながら他部門の中に組み込んでいく、という動きでした。要するに、独立したデジカメ事業部が看板としてはなくなったけれど、LUMIXという製品自体は別部門の中で続いていく、というイメージに近いです。ただ、ファン目線からすると「デジカメ事業部がなくなる」という見出しだけが強く印象に残り、「これはもう先がないのでは?」と感じてもおかしくありません。

組織再編と市場環境のセットで見る

同じころ、市場全体でもコンパクトデジカメの需要が一気に冷え込んでいました。スマホカメラがどんどん賢くなり、明るいレンズや夜景モード、ポートレートモードなどを当たり前のようにこなすようになったことで、「安いコンデジをわざわざ買う意味ってある?」という空気が強まっていきます。結果として、パナソニックだけでなく各社がエントリークラスを絞り込み、ミラーレスや高級コンデジに集中していく流れが加速しました。

この流れを踏まえると、2017年の組織再編は、「スマホと真正面からぶつかるゾーンからは手を引いて、より高付加価値な領域に集中しよう」という判断の一部だったと見る方が自然です。もちろん、そこには厳しい数字の話もあったはずですが、少なくとも「全撤退」ではなく「どこまで残すか」の議論だったと考える方が、実際の動きと整合します。

この時期のニュースだけを見るとネガティブ一色に感じますが、裏側では「撤退」ではなく「どこに資源を集中させるか」という選別が進んでいた、という見方もできます。数字はあくまで一般的な目安にすぎないので、詳細を知りたいときは決算資料や公式リリースなども合わせて確認してもらうのがおすすめです。

大事なのは、「事業部解体」という一つのキーワードだけで判断しないことです。組織図の線が引き直されただけなのか、本当にその製品ジャンルをやめるのかで意味はまったく違います。カメラユーザーとしては、組織再編のニュースと同時期のレンズ・ボディ発表の動きをセットで追っていくと、「やめる気があるのか、続ける前提なのか」がかなり見えてきますよ。

参考
「パナソニック デジタルイメージング事業 4月1日付でアプライアンス社に移管」

パナソニック デジカメ撤退という誤解が生まれた理由

誤解が広がった理由は、いくつかの要素が重なった結果だと思っています。ここを分解して見ていくと、「なんでこんなに撤退撤退と言われるのか」がだいぶ腑に落ちてくるはずです。

1. 「撤退候補」という言葉のインパクト

週刊誌やニュースサイトで「撤退候補」「終息シナリオ」といった強めの表現が使われたことで、それが事実として固定されてしまった側面があります。紙面やWebメディアはどうしてもインパクトのある見出しを付けがちなので、「検討中」「可能性の一つ」だったとしても、「撤退へ」というニュアンスで書かれることが多いんですよね。

読者としては、その裏にある前提条件や経営陣のコメントのニュアンスまでは読み込みにくく、「あ、ここはもう終わりの流れなんだ」と受け取ってしまいやすい。検討段階の話が、いつの間にか「決定事項」として一人歩きしてしまうのは、どの業界でも起こりがちな現象です。

2. 生産終了=事業終了と見なされがち

LUMIXのコンデジや一部ミラーレスの生産終了が増えたことで、「LUMIX生産終了」「ルミックス終了」といった言い回しがネット上で拡散しました。実際には、モデルごとのライフサイクルの問題や、採算の合わないゾーンから撤退した面も大きいのですが、ユーザーから見えるのは「売り場から消えた」という事実だけです。

特に、量販店の売り場では「在庫限り」「販売終了予定」といったPOPが並ぶので、それを見た人が「LUMIX全部やめるらしい」とSNSで書き込む…という流れが起こりがちです。情報源としては「一部モデルの終売情報」なのに、そこで付いたラベルは「カメラ事業撤退」。このギャップが、誤解の大きな燃料になっていました。

3. 公式のメッセージが届きにくかった

パナソニック側としては、LUMIXの新製品やファームウェアアップデートを通じて「まだまだやる気ありますよ」というメッセージを出していましたが、ネガティブな噂の方がどうしても目立ちます。新しいレンズやボディがしれっと発表されても、「撤退報道ほどバズらない」というのが正直なところですよね。

結果として、「新しいレンズやボディがきちんと出ている=撤退していない」というシンプルな構図が、一般的にはあまり共有されていない印象です。情報の量としてはプラスのニュースも多いのに、印象に残るのは「撤退候補」という言葉だけ、という状態になっていました。

まとめると、強い見出し・モデルごとの生産終了・ポジティブ情報の拡散力不足の3つが重なったことで、「パナソニック デジカメ撤退」という誤解が育ってしまった、というのが私の実感です。

パナソニック デジカメ撤退という言葉に対する公式見解

現時点で、パナソニックが「カメラ事業を完全撤退します」と公式に発表した事実はありません。むしろ、LUMIX Sシリーズの新しいレンズやボディ、マイクロフォーサーズ機のアップデートなどを見ていると、「事業を続ける前提でラインナップを再構築している」という印象の方が強いです。ここは数字よりも、実際に出ている製品ラインナップを見た方が分かりやすいポイントかなと思います。

もちろん、過去の決算説明や経営方針の中で、デジタルカメラ事業が厳しい状況にあることが示されたことはあります。ただしそれは、「赤字だから即撤退します」という意味ではなく、コア領域をどこに置き直すのか、どうやって黒字化するのか、という話の一部として語られています。家電メーカー全体の構造改革の流れの中で、カメラ事業も例外ではなかった、という位置づけです。

実際、フルサイズのLUMIX SシリーズやマイクロフォーサーズのGシリーズ、さらにはGHシリーズ向けの大規模ファームウェアアップデートなど、継続的な投資がなければできない動きがいくつも見られます。これらは、「今あるユーザーをきちんとサポートしていく」という意思表示でもあります。

ここで注意したいのは、「撤退の可能性が議論された」ことと「撤退が決まった」ことは、まったく別物だという点です。将来の選択肢として検討されたことが、そのまま確定事項として語られてしまうと、どうしても誤解が大きくなります。

カメラユーザーとしては、公式のプレスリリースや製品発表の動きを見ていくのが一番確実です。たとえば、Lマウントアライアンスに関する発表や、LUMIX GH6のファームウェアアップデートに関するニュースなどは、パナソニックが映像分野にコミットし続けていることを示す一次情報と言えます。特にLマウントアライアンスについては、パナソニック自身が公表しているプレスリリースを読むと、長期的な協業の方向性がよく見えてきます(出典:Panasonic公式プレスリリース「The L-Mount Alliance: a strategic cooperation between Leica Camera, Panasonic and Sigma」)。

数値や経営判断に関する情報は、あくまで一般的な報道内容をもとにした目安として受け取り、最終的な判断は公式サイトや専門家の分析もあわせてチェックするのがおすすめです。とくに将来の投資に関わる判断をするときは、必ず一次情報と複数の専門家の意見を組み合わせて見るようにしてくださいね。

パナソニック デジカメ撤退をめぐる市場とユーザーの反応

パナソニックのデジカメ撤退の噂が流れると、まず動くのが中古市場と一部の人気モデルの在庫です。「なくなる前に買っておこう」という動きが出ることで、一時的に価格が上がったり、在庫が吹き飛んだりすることがあります。LUMIXの名機と言われるモデルほど、その傾向は強いですね。実際、中古価格のチャートを見ると、撤退報道のタイミングと連動して跳ねているケースもあります。

一方で、「撤退候補」として名前が挙がった後も、LUMIXの新製品を待ち続けているユーザーは少なくありません。特に動画用途でLUMIXを使っている層は、マイクロフォーサーズの機動力や独自の動画機能を気に入っていることが多く、安易にシステムを乗り換えるよりも、今ある資産をどう活かすかを考えている印象です。レンズやアクセサリーを含めたシステム全体を乗り換えるのは、それなりに大きなコストですからね。

ユーザーが気にしている主なポイント

  • 今持っているボディ・レンズがどれくらいの期間使えそうか
  • 今後もファームウェアアップデートや修理サポートが続くのか
  • 新しいボディに買い替えたときにも既存レンズを活かせるか
  • 他社マウントに乗り換えた場合の総コスト・手間

市場全体で見ても、フルサイズミラーレスへのシフト、高級コンデジへの集中、そしてVlog・YouTube向けカメラの増加など、カメラの使われ方が大きく変わりました。パナソニックに限らず、どのメーカーも「全部やる」のではなく、「自分たちが強い領域に絞る」方向へ動いています。スチル中心なのか、動画中心なのか、プロ向けなのか、ライトユーザー向けなのか、それぞれのメーカーが立ち位置をはっきりさせてきたフェーズと言えます。

パナソニックの場合は、LUMIX Sシリーズのフルサイズと、マイクロフォーサーズのLUMIX Gシリーズに軸足を移しつつ、一部のコンデジとネオ一眼を厳選するというスタイルが、ここ数年でかなりハッキリしてきたと感じています。これを「撤退」と見るか「選択と集中」と見るかで、印象がまったく変わってきますよ。

ユーザーとしては、「噂ベースで慌てて売る」「とりあえず全部乗り換える」といった極端な判断をする前に、自分の用途とLUMIXの強みがどれだけ重なっているかを一度整理してみるのがおすすめです。そのうえで、必要なら徐々に他社マウントを併用する、というスタンスでも全然アリだと思っています。

スポンサーリンク

パナソニックのデジカメ撤退後の事業戦略と将来性

ここからは、「撤退」という言葉だけでは見えてこない、LUMIXの現行ラインナップと今後の方向性を整理していきます。フルサイズのSシリーズ、マイクロフォーサーズのGシリーズ、そしてコンデジの生産終了・継続モデルの違いをチェックしながら、将来性を一緒に考えていきましょう。実際の製品戦略を追っていくと、「終わり」ではなく「方向転換」というニュアンスが強いことが分かるはずです。

パナソニック デジカメ撤退後に始まったLマウントアライアンスの意義

2017年前後に「デジカメ撤退候補」と言われていたのとほぼ同じタイミングで、パナソニックは実はまったく逆方向の大きな一歩も踏み出しています。それが、ライカ・シグマと組んだLマウントアライアンスです。デジカメ撤退どころか、フルサイズミラーレスのど真ん中に飛び込んでいったわけですね。

Lマウントアライアンスは、ライカが持っているLマウントを共通規格として、3社がボディやレンズをシェアしながらシステムを育てていこうという取り組みです。ここにパナソニックが加わったということは、「フルサイズミラーレスの世界で本気で勝負する」という宣言に近いと私は受け取っています。撤退を考えている会社がやる動きではないですよね。

Lマウントアライアンスがもたらしたもの

  • ライカ・パナソニック・シグマのレンズを横断的に使えるシステムの実現
  • 複数メーカーが同じマウントを支えることで、システム寿命への安心感が増す
  • ユーザーが選べるボディ・レンズの選択肢が一気に広がる
  • 映像制作・スチル撮影の双方で長期的なマウントの将来性を示せる

このアライアンスによって、ユーザーはライカ・パナソニック・シグマのレンズを行き来しやすくなり、システム全体の寿命も伸びます。「今レンズを買っても、数年後にマウントが終わったらどうしよう…」という不安が和らぐのは、大きなメリットです。とくにフルサイズのレンズは高価なので、マウントの将来性はかなり気になるポイントですよね。

もし本気で撤退するつもりなら、わざわざライカと組んでフルサイズミラーレスに参入することはまずないので、ここだけ見ても「事業を続けるための再編だった」という方向性が見えやすいと思います。

Lマウントアライアンスの発表は、「パナソニック デジカメ撤退」というキーワードと真逆の動きです。なので、撤退報道を目にしたときは、同じ期間にどんな新しい投資が行われているかもセットで見てみてください。視点を少し広げるだけで、印象がだいぶ変わってくるはずです。

参考
「パナソニックとライカカメラ社は、戦略的包括協業契約を締結」

パナソニック デジカメ撤退を背景にLUMIX Sシリーズ投入の戦略

Lマウントアライアンスとセットで語られるべきなのが、フルサイズミラーレスのLUMIX Sシリーズです。デジカメ撤退の噂が出ていた時期に、むしろパナソニックはフルサイズへ新規参入し、S1・S1R・S1Hといったヘビー級ボディを投入してきました。ここだけ切り取っても、「撤退」ではなく「攻め」に見えますよね。

その後も、より小型軽量なS5シリーズや、望遠ズームのS-R100500など、システムを広げる動きは続いています。カメラスタディラボでも、LUMIX S 100-500mm(S-R100500)の特徴や撮り方を詳しく解説していますが、こうした新レンズの投入は「パナソニックがSシリーズを中長期で育てるつもりがある」というサインでもあります。

Sシリーズの狙っているポジション

戦略的に見て、Sシリーズは「高画質・動画性能・堅牢性」を前面に押し出したシリーズです。映像制作や本格的な写真撮影を仕事レベルで行うユーザーに向けて、少量でも高付加価値な領域で勝負するという方向性がよく出ています。量を売るコンデジではなく、単価の高いフルサイズに振り切っているわけですね。

  • 静止画:高解像モデル(S1R系)で作品制作・商業撮影をカバー
  • 動画:S1HやS5シリーズでシネマライクな映像制作を意識
  • ハイブリッド:スチル・ムービー兼用で使えるベーシックモデル

これらを合わせて見ると、「エントリー層のコンデジ」から「プロ・ハイアマチュア向けのフルサイズ」へ、パナソニックが軸足を移していることがよく分かるはずです。デジカメ撤退ではなく、どのゾーンで戦うかを描き直した結果として、Sシリーズが生まれているわけですね。

パナソニック デジカメ撤退を踏まえたLUMIX Gシリーズの位置づけ

もう一方の柱が、マイクロフォーサーズのLUMIX Gシリーズです。小型軽量なボディとレンズ資産の豊富さで、いまも根強い人気があります。特にVlog向けのLUMIX G100/G100Dや、スチル・動画の両方でバランスのいいG9系、動画寄りのGHシリーズなど、キャラクターのはっきりした機種が多いのが特徴です。

カメラスタディラボでは、Vlog機としてのLUMIX G100について、LUMIX G100用レンズの選び方とおすすめレンズでも詳しく解説していますが、こういった機種が継続的にアップデートされている時点で、「マイクロフォーサーズごと切り捨てる」という路線ではないことが分かるはずです。コンパクトなシステムを好むユーザーにとっては、まだまだ有力な選択肢と言えます。

Gシリーズの役割をざっくり整理すると

  • ボディ・レンズの軽さを活かした旅行・登山・街スナップ用
  • 優秀な手ぶれ補正を活かしたVlog・手持ち動画撮影
  • クロップを活かした望遠撮影(野鳥・スポーツなど)
  • 動画制作入門〜中級クラスのクリエイター向け

Gシリーズの立ち位置を一言でまとめると、「機動力と動画の撮りやすさに全振りしたシステム」です。フルサイズよりも小さく軽いので、旅行・登山・街スナップ・Vlogなど、荷物を増やしたくないシーンと相性が良い。さらに、クロップを活かした望遠撮影や、手ぶれ補正を活かした動画撮影など、実用目線での強みもはっきりしています。

個人的には、「仕事や作品向けはSシリーズ、日常やVlogはGシリーズ」という棲み分けで考えると、パナソニックの今のラインナップはかなり分かりやすいバランスになっていると感じています。どちらも「続ける前提」で整えられているからこそ、この役割分担が成立しているとも言えます。

パナソニック デジカメ撤退後の技術革新と動画特化戦略

LUMIXといえば、いまや「動画に強いブランド」というイメージがかなり定着しました。これは、GHシリーズやS1Hシリーズが、プロの映像制作現場で使える機能をどんどん取り入れてきた結果です。静止画メーカーだった会社が動画にも強くなる、という流れは他社でもありますが、LUMIXはかなり早い段階から動画寄りに振ってきた印象があります。

動画特化戦略の具体的なポイント

  • 高フレームレート・高ビットレートでの内部記録に対応
  • 外部レコーダーへのRAW出力など、プロ仕様のワークフローに配慮
  • 動画撮影時のAF・手ぶれ補正・熱対策など、実務的な使いやすさの追求
  • Vlog向けの小型モデルと、がっつり映画制作向けのボディを両立

たとえば、GHシリーズでは高ビットレートの内部記録や、外部レコーダーへのRAW出力、細かいフレームレート設定など、ビデオカメラ顔負けの機能が搭載されています。S1Hも、シネマカメラ寄りの仕様と放熱設計で、長時間の4K撮影を安定してこなせるボディとして評価されています。こうした仕様は、動画制作を本気でやっている人ほど「分かってるな」と感じるポイントです。

こうした流れを見ると、「静止画もこなせるけど、特に動画に強いメーカー」というアイデンティティを明確に打ち出しているのが分かります。スマホや他社のフルサイズと真正面から枚数勝負をするのではなく、動画制作というニッチだけど伸びている市場に軸足を置くことで、事業の生き残りを図っているわけです。

もちろん、今後どこまで動画特化が進むかは、技術トレンドやユーザーのニーズ次第です。数値や将来予測はあくまで一般的な目安に過ぎないので、最終的な投資判断や機材選びは、公式情報や専門家のレビューも合わせてチェックしながら進めてもらえると安心かなと思います。

パナソニック デジカメ撤退というキーワードでも納得できるまとめ

ここまで見てきたように、パナソニックのデジカメ撤退というキーワードは、「コンデジを中心にした低収益領域からの撤退・整理」と、「フルサイズとマイクロフォーサーズへの集中」がごっちゃになった結果として生まれたものだと考えています。言い換えると、「全部やめる」のではなく「どこに残るか」を選び直した、というイメージです。

実際には、LUMIX SシリーズやGシリーズの新モデル・新レンズはコンスタントに登場しており、カメラスタディラボでもデジカメ・インスタントカメラのおすすめ最新機種LUMIX LX100 IIの後継機に関する解説などを通じて、「終わるどころか、形を変えながら続いている」という現場の実感をお伝えしてきました。ニュースだけ見ていると撤退ムードですが、店頭や実際の撮影現場では、まだまだ現役のLUMIXがたくさん動いています。

これからLUMIXを選ぶあなたに伝えたいのは、「撤退」という言葉だけで判断せず、自分が使いたいジャンルでLUMIXがどれくらい本気かを見てほしい、ということです。動画中心ならGシリーズやSシリーズの動画性能、旅行メインならMFTのコンパクトさ、高倍率ズームならネオ一眼系…といった具合に、やりたいことベースで見ていくと、まだまだ魅力的な選択肢はたくさんあります。

なお、企業の組織再編や将来の事業方針は、決算や経営判断によって変わる可能性があります。ここで触れた内容や数値は、あくまで一般的な目安として参考にしてもらえたらうれしいです。正確な最新情報は必ずパナソニック公式サイトなどの一次情報を確認し、カメラ選びや投資など重要な判断が絡む場合は、必要に応じて専門家にも相談してくださいね。

パナソニックのデジカメ撤退というキーワードに振り回されるのではなく、LUMIXというシステムが自分の撮りたいものとどう噛み合うか。この記事が、その見極めのヒントになればうれしいです。あなたの撮りたい世界とLUMIXの得意分野が重なっているなら、まだまだ頼れる相棒になってくれるはずですよ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました