広角レンズ何ミリを選ぶべき？シーン別でわかる焦点距離の違い

広角レンズを選ぶ際、「広角レンズ何ミリが最適か？」と悩む方は多いでしょう。広角レンズは、風景や建築撮影、さらにはポートレートまで幅広いシーンで活躍するレンズですが、その種類や焦点距離によって撮影できる写真の印象は大きく変わります。

この記事では、広角レンズとは何か、そしてその画角とレンズの種類について詳しく解説し、用途ごとに広角レンズ何ミリが必要かを考察します。さらに、作例や、広角レンズのデメリット、歪みの対策、そして魚眼レンズとの違いについても触れていきます。

超広角レンズが必要ないシーンや、広角レンズと他のレンズとのmm比較も紹介し、最適な選び方をサポートします。

記事のポイント

広角レンズの画角と種類について理解できる
撮影シーンごとの最適な焦点距離がわかる
広角レンズのデメリットや歪み対策を知ることができる
魚眼レンズとの違いや、広角レンズの使用場面を把握できる

広角レンズは何ミリがベスト？用途別に解説！
広角レンズ何ミリで写真が変わる？選び方と注意点

広角レンズは何ミリがベスト？用途別に解説！

広角レンズは、広い範囲を一度に撮影できるレンズで、風景や建築撮影において特に重宝されます。焦点距離が35mm以下のレンズを指し、24mmや18mmなどの超広角レンズも存在します。これにより狭い場所でも広がりのある撮影が可能ですが、歪みが出やすい特徴もあります。

この記事では、広角レンズの種類や焦点距離の違い、シーンに応じた最適なレンズ選び、さらには建築撮影やポートレート撮影時のコツについて詳しく解説します。

広角レンズとは？画角とレンズの種類を詳しく紹介

広角レンズとは、広い範囲を一度に写し取ることができるレンズを指しますが、これを理解するためには、レンズの画角ごとの種類を知っておくことが重要です。

レンズは、焦点距離によって標準レンズ、広角レンズ、超広角レンズ、狭角（望遠）レンズなどに分類され、それぞれ撮影できる視野の広さが異なります。

望遠レンズ(Canon RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM)

以下では、画角ごとのレンズの種類と焦点距離の目安を表で説明します。

レンズの種類	焦点距離の目安（35mm換算）	画角の範囲	特徴
超広角レンズ	15〜24mm	100度以上	非常に広い範囲を撮影。風景や建築に最適。
広角レンズ	24〜35mm	約63〜84度	広い範囲を自然に捉える。旅行や風景に最適。
標準レンズ	35〜50mm	約40〜63度	人間の視野に近く、汎用性が高い。
狭角レンズ	50〜85mm	約28〜40度	遠くの被写体をアップで撮影できる。
超狭角（望遠）	85mm以上	28度以下	被写体を大きく引き寄せる。ポートレートやスポーツ撮影に最適。

広角レンズは、その中でも画角が広く、風景や建物、室内の撮影で重宝されます。例えば、24mmのレンズでは約84度、18mmのレンズでは約100度の画角が得られます。狭い場所でも広い視野を撮影できるため、広角レンズはとても人気のある選択肢です。

シーン別に見る！広角レンズ何ミリが最適か？

広角レンズはシーンによって最適な焦点距離が異なります。以下、具体的なシーンに応じた最適な焦点距離を簡潔に解説します。

●風景撮影：広大な風景を一度に捉えるには20〜24mmの広角レンズが理想的です。広い視野と奥行き感を強調し、壮大な自然や遠景を豊かに表現できます。

●建築物・室内撮影：狭い空間や建築全体を撮るなら18〜20mmの超広角レンズが最適。特に狭い室内や建築撮影に向いており、広がりを強調しつつ、全体像をバランスよく収めます。

●旅行・スナップ写真：旅行や街中のスナップ写真には、28〜35mmのレンズが便利です。自然な視野を保ち、日常風景をリアルに切り取れるため、旅行記録に最適です。

●星空撮影：広範囲の夜空や天の川を撮影する際は、14〜20mmの超広角レンズが効果的。星空全体を美しく捉えることができます。

●大人数のグループ写真：イベントや大人数を撮影する際は、24〜28mmが理想的です。背景も含めて全体を広く収めつつ、人物の歪みを抑えられます。

広角レンズは撮影シーンごとに最適な焦点距離を選ぶことが重要です。シーンに応じて適切なレンズを選び、風景や建築、旅行写真などでその効果を最大限に活かしましょう。

広角レンズの焦点距離と画角の関係とは？違いと特徴を解説

広角レンズの焦点距離は、どれだけ広い範囲を撮影できるかを決定する重要な要素です。焦点距離が短いほど、より広い画角で撮影でき、長い焦点距離では画角が狭くなります。以下では、焦点距離と画角の関係を詳しく見ていきます。

画角（Angle of View）は、焦点距離とカメラセンサーのサイズから計算されます。一般的に使用される計算式は次の通りです：

画角 = 2 × arctan(センサーの幅 / (2 × 焦点距離))
※arctan:読み方「アークタンジェント」,三角関数tan(タンジェント)の逆関数

この式で、センサーの幅はフルサイズカメラの場合36mmです。また、この計算では通常、対角画角を求めるのが一般的ですが、横方向や縦方向の画角を計算することも可能です。

フルサイズ（36mm）カメラを使用し、焦点距離が24mmのレンズを使った場合の画角を計算します。

画角 = 2 × arctan(36mm / (2 × 24mm))
     ≈ 2 × arctan(0.75)
     ≈ 2 × 36.87°
     ≈ 73.74°

したがって、24mmの広角レンズでの横方向の画角は約74度となります。

●焦点距離による違い：例えば、35mmの広角レンズは、自然な画角で風景を広く捉えるのに適しています。24mmや18mmのレンズでは、さらに広い範囲をカバーできるため、建築物や室内撮影で活躍します。

ただし、焦点距離が短いほど、遠近感が強調され、歪みが生じやすくなるため、ポートレートなどの撮影では注意が必要です。

焦点距離と画角の関係を理解することで、撮影シーンに応じた最適なレンズを選ぶことができます。24mmのレンズは風景や建築撮影に、35mmのレンズは旅行やスナップ写真に適しており、シーンに応じて効果的に使い分けましょう。

広角レンズの作例

広角レンズの作例を見てみると、その独特な表現力がプロの写真家に愛される理由が分かります。まず、広角レンズを使用することで、風景写真においては広大な自然のスケールを余すことなく写し出せます。例えば、広がる海岸線や山々の壮大な風景を、一枚の写真でリアルに再現できるのです。

また、建築写真では、建物の全体像を歪みなく撮影できるため、特に狭い場所での撮影がしやすい点も魅力です。さらに、クリエイティブなポートレート撮影や、独特のパースペクティブ効果を使ってユニークな視点からの写真を撮ることも可能です。

プロが広角レンズを使用するのは、その柔軟性と表現力の高さにあります。狭い空間でも広がりを持たせられたり、遠近感を強調したダイナミックな写真が撮れることから、さまざまなジャンルの撮影に広く活用されています。

広角レンズでポートレートを撮るコツとは？

広角レンズでポートレートを撮影する際には、通常のレンズとは異なるポイントに注意する必要があります。

広角レンズはその特性上、被写体に近づいて撮影すると顔や体が歪んで見えることがあります。そのため、被写体からある程度距離を保ち、自然な形を損なわないように撮影することが重要です。

また、広角レンズは背景を広く写すことができるため、背景の選び方が非常に重要になります。ポートレートの主役が引き立つよう、背景がシンプルであるか、または被写体を補完するような環境を選ぶと良いでしょう。

さらに、広角レンズを使ったポートレート撮影では、構図が鍵となります。被写体を中心に配置し、背景の広がりを利用してダイナミックな雰囲気を演出することで、独自性のあるポートレートが撮影できます。

広角レンズ何ミリで写真が変わる？選び方と注意点

広角レンズは、風景や建築物、室内など、広範囲を一度に撮影したいときに役立つレンズです。特に建築撮影では、広がりを捉えつつ、歪みを最小限に抑えるため、20mm〜24mmの焦点距離が理想的とされています。

この記事では、広角レンズの選び方やシーン別の最適な焦点距離、デメリットや歪みを防ぐ方法、さらには超広角レンズや魚眼レンズとの違いまで、初心者にもわかりやすく解説していきます。

広角レンズで建築撮影！理想の焦点距離は？

建築撮影では、建物全体をしっかりと捉えつつ、歪みを最小限に抑えることが重要です。理想的な焦点距離としては、20mm〜24mmの広角レンズがよく使われます。

これらの焦点距離は、狭い場所でも建物全体をフレームに収めることができ、かつ遠近感が強調されすぎないため、建物の形状やデザインを正確に再現できます。

また、建築撮影では垂直線が歪んでしまうことがよくあるため、歪みを補正するソフトウェアやレンズのティルト機能も併用すると良いでしょう。

さらに、建物の細部を撮影する場合は、28mm以上の焦点距離を選ぶと、より自然な見た目で撮影できます。

広角レンズの mm 比較！初心者でもわかる違い

広角レンズは焦点距離の違いによって、撮影できる範囲や写真の印象が大きく変わります。初心者でもわかりやすい違いを以下にまとめました。

35mm：標準的な広角レンズで、背景も広く写せますが、被写体との距離感が自然です。スナップ写真や旅行写真に適しています。
24mm：より広い画角が得られ、風景や建築物の撮影に向いています。歪みは少なめですが、遠近感が少し強調されます。
18mm：超広角レンズと呼ばれる領域で、非常に広い範囲を撮影可能です。広がりのある風景や狭い室内撮影で効果を発揮しますが、歪みが出やすくなります。

焦点距離が短くなるほど広い範囲を捉えられますが、遠近感や歪みも強調されるため、シーンに応じて選ぶことが大切です。

広角レンズのデメリットは？失敗しないためのポイント

広角レンズは便利ですが、いくつかのデメリットも存在します。まず、歪みが出やすい点です。特に被写体に近づきすぎると、人物や物体が歪んでしまうことがあります。建物やポートレート撮影では、この歪みに注意が必要です。

また、広角レンズは背景が広く写るため、構図が難しくなることがあります。背景が雑然としてしまうと、被写体が目立たなくなる可能性があるため、シンプルな背景や構図を意識すると良いでしょう。

さらに、被写体が遠くに感じやすいため、迫力のある写真を撮るのが難しい場合があります。こうしたデメリットを理解し、シーンに応じて使い分けることで、失敗を防ぐことができます。

歪みが出やすい？広角レンズで撮影する際の対策

広角レンズで撮影すると、特に周辺部分で歪みが生じやすいです。これは広角レンズの特性上避けられない現象ですが、いくつかの対策を講じることで、歪みを最小限に抑えることができます。

まず、被写体との距離を保つことが重要です。被写体に近づきすぎると、顔や建物が極端に歪むことがあります。特にポートレート撮影では、距離を取り、中央に被写体を配置することで歪みを軽減できます。

次に、カメラの角度を調整することも効果的です。斜めから撮影すると歪みが強調されるため、できるだけ水平・垂直にカメラを構えることがポイントです。加えて、後処理での歪み補正を使うことも有効です。最近の編集ソフトでは、自動で歪みを修正してくれる機能も充実しています。

魚眼レンズと広角レンズの違いを徹底解説

魚眼レンズと広角レンズは、どちらも広い画角を撮影できるレンズですが、その効果と使い道が異なります。

広角レンズ：広い範囲を自然に撮影するために使われ、特に風景や建築、街中でのスナップ撮影に適しています。歪みは少ないものの、周辺部分では若干の歪みが生じることがあります。
魚眼レンズ：極端な広角（通常180度に近い画角）を持ち、特徴的な丸みのある歪みを生じます。魚眼レンズは、特殊効果を狙った撮影や、クリエイティブな用途に用いられることが多く、ユニークな視点からの写真が撮れます。

魚眼レンズは意図的に歪みを利用して独特の表現を求める際に適していますが、広角レンズは、自然な広がりを表現したいときに使います。