リアルタイムLUTのおすすめって、結局どれを選べばいいの?ここ、気になりますよね。
とくにLUMIX S5IIやS9、GH7みたいにリアルタイムLUTが強い機種だと、LUMIX Color Labの無料LUTや、LUMIX LabのMagic LUT、V-Log運用、Phantom LUTs、DaVinci Resolveでの自作まで選択肢が多くて迷いがちです。
この記事では、あなたが「撮って出しで自分の色を作りたい」「編集の手間を減らしたい」「設定ミスで色が破綻するのは避けたい」という前提で、リアルタイムLUTの選び方と運用のコツを、実戦目線でまとめます。
- リアルタイムLUTの仕組みと失敗しない前提知識
- おすすめLUTの選び方と設定のコツ
- 無料・有料LUTの使い分けと導入手順
- 自作LUTの作り方と写真・動画別の最適化
- リアルタイムLUTのおすすめと基本知識
- リアルタイムLUTおすすめの仕組み
- そもそもLUTって何をしてるの?
- 2D LUTと3D LUTの違い(リアルタイムLUTは基本3D)
- リアルタイムLUTの“原理”はどこで効いてる?
- ビューアシストとの違いが超重要
- 33ポイントLUTの意味(なぜバンディングが起きることがある?)
- ベースフォトスタイルが違うと色が崩れる理由
- リアルタイムLUTのメリット:何が“得”なの?
- メリット1:カラー工程が短縮されて納期がラク
- メリット2:現場で完成形を共有できる
- メリット3:撮影の判断が速くなる(露出・光の決断が早い)
- メリット4:クリエイターの“作家性”を固定できる
- メリット5:PCが弱くても強い(現場完結に寄せられる)
- とはいえデメリットもある(使いどころが大事)
- 結局どう使うのが一番おいしい?
- リアルタイムLUTがハマる人
- リアルタイムLUTが危ない人
- 私が現場でやってる“保険”
- リアルタイムLUTおすすめとV-Log
- リアルタイムLUTおすすめの設定
- リアルタイムLUTの注意点
- リアルタイムLUTおすすめ対応機種
- リアルタイムLUTおすすめの仕組み
- リアルタイムLUTのおすすめ活用法
リアルタイムLUTのおすすめと基本知識
まずは「なぜリアルタイムLUTで色が崩れるのか」を先に潰しておきます。ここを押さえるだけで、LUT選びと運用が一気にラクになります。
リアルタイムLUTおすすめの仕組み
リアルタイムLUTって、ひと言でいうと「撮影しながら“仕上がりの色”を決めて、そのまま記録する」ための仕組みです。ここが分かると、なぜ編集がラクになるのか、逆にどこに落とし穴があるのかが一気に見えてきます。
そもそもLUTって何をしてるの?

LUTはLook Up Table(ルックアップテーブル)の略で、めちゃくちゃ雑に言うと色の変換表です。入力された色(R・G・B)に対して「この色なら出力はこうしてね」という変換ルールを持っています。だからLUTは、単なる彩度アップみたいな“フィルター”というより、色空間・階調・彩度・色相をまとめて再配置できるのが強みです。
2D LUTと3D LUTの違い(リアルタイムLUTは基本3D)
よくあるプリセットの「トーンカーブ」や「色味のフィルター」は、イメージ的には2D的な処理が多いです。対してリアルタイムLUTで使われるのは、基本的に3D LUTです。3D LUTはRGBの組み合わせを立体的に扱うので、肌色みたいな微妙な色域を守りながら、背景の青や緑だけを別方向に振る、といった処理が可能になります。
ポイント:3D LUTは「色を“立体的に”置き換える」ので、ルック作りが一気に早くなります
リアルタイムLUTの“原理”はどこで効いてる?
リアルタイムLUTの本質は、カメラ内部の画像処理パイプライン(LUMIXならヴィーナスエンジン)で、記録前の映像信号に対してLUTを適用するところにあります。ここが重要で、編集ソフトでLUTを当てるのと何が違うかというと、カメラが専用ハードウェアで高速に処理するので、撮影時点で“完成形に近い絵”を作れるんです。
ビューアシストとの違いが超重要
ここ、気になりますよね。LUMIXだと似た機能にV-Logビューアシストがありますが、役割が違います。
- ビューアシスト:見やすいように変換して「表示」する(記録素材は基本そのまま)
- リアルタイムLUT:記録前に変換して「素材に反映」する(動画/JPEGは焼き込み傾向)
つまりリアルタイムLUTは「仕上げを現場に前倒しする」思想なので、ワークフロー全体を変えられるのが強みです。
33ポイントLUTの意味(なぜバンディングが起きることがある?)

カメラ内処理は、PCみたいに無制限に計算できるわけじゃないので、現実的な落としどころとして33×33×33のグリッド精度(約35,937点)を採用することが多いです。これ、普通に使うぶんには十分なんですが、極端な色相回転やキツいS字カーブみたいな“攻めた変換”をすると、グリッド間の補間で滑らかさが足りず、グラデーションが荒れてバンディング(縞)が出ることがあります。
攻めたLUTほど10bit記録が重要です。8bitだと階調の余裕が少ないので、LUTの変換で一気に破綻しやすくなります。
ベースフォトスタイルが違うと色が崩れる理由
LUTは「入力が何か」を前提に作られます。たとえばV-Log用のLUTは、V-Log/V-Gamutというフラットで広い情報量の入力を想定して、Rec.709に着地させる設計になっていることが多いです。だから、スタンダードやナチュラルみたいにすでにコントラスト・彩度が乗った映像に当てると、
- 黒が潰れる(シャドウが落ちすぎる)
- 白が飛ぶ(ハイライトが詰まる)
- 肌が飽和する(赤やオレンジがドギツくなる)
みたいな症状が出やすくなります。逆も同じで、Rec.709前提のLUTをV-Logに当てると「眠い」絵になりがちです。つまり、リアルタイムLUTを成功させるコツは、ベース(フォトスタイル)とLUTの想定を一致させることなんですよ。
リアルタイムLUTのメリット:何が“得”なの?
ここからが本題で、「これを使うことで何が嬉しいの?」を具体的に整理します。私の感覚だと、メリットは大きく5つです。
メリット1:カラー工程が短縮されて納期がラク
編集で一番時間を食うのが色です。特にV-Log素材は、最低限の変換(Log→Rec.709)をやらないと“素材として見づらい”ので、どうしても手間がかかります。リアルタイムLUTなら、撮影の時点でルックが決まるので、編集はカットと音とテロップだけみたいに割り切れます。納期が短い案件や、毎週更新のYouTube、イベント撮影みたいな大量カットに強いです。
メリット2:現場で完成形を共有できる
チーム撮影だと、現場で「この色でいこう」が揃うかどうかが超大事です。リアルタイムLUTで仕上がりに近い絵をその場で出せると、ディレクターや出演者との認識がズレにくい。つまり、後から「思ってた色と違う…」が減ります。ここ、地味だけど効きますよ。
メリット3:撮影の判断が速くなる(露出・光の決断が早い)
フラットなLogのままだと、現場で「この光いいのか悪いのか」の判断が遅れがちです。リアルタイムLUTで完成形に近い状態を見ながら撮れると、背景の色や肌の見え方を含めて判断できるので、構図・露出・ライトの調整が早くなるんですよね。
メリット4:クリエイターの“作家性”を固定できる
リアルタイムLUTは、カメラ内で“自分の色”を持ち歩ける仕組みでもあります。これがめちゃくちゃ大きくて、撮影者が変わっても、撮影日が変わっても、ルックの軸がブレにくい。SNS運用やブランド案件だと、色が統一されるだけで印象が強くなります。
作家性の強化:LUTを「作品の署名」みたいに固定できるのがリアルタイムLUTの美味しいところです
メリット5:PCが弱くても強い(現場完結に寄せられる)
重いPCを持ち歩かなくても、撮影時点で仕上げてしまえるので、機材や環境の制約を受けにくいです。スマホ連携でLUTを転送できる運用も増えているので、移動中に作って現場で使う、みたいな「軽いワークフロー」が作れます。
とはいえデメリットもある(使いどころが大事)
メリットが強いぶん、当然デメリットもあります。代表的なのは、後から大きく色を変えにくいこと。動画やJPEGは焼き込みになるケースが多いので、クライアントワークで「色を変えて」と言われたときに苦しくなる可能性があります。
だから私は、仕事なら「薄めのLUT(Opacity 70〜85%)」を基本にして、攻めるのは限定的にします。これだけで、完成形の雰囲気は出しつつ、破綻や手戻りのリスクを下げられます。
設定や結果は、撮影環境・被写体・カメラ設定で大きく変わります。ここで紹介した数値は一般的な目安として捉えて、最終的な判断はあなたの機材と現場条件でテストしてから決めてください。
また、仕様や対応状況はアップデートで変わることがあります。正確な情報はメーカー公式の案内も確認するのがおすすめです。
結局どう使うのが一番おいしい?
私のおすすめは、「リアルタイムLUTで60〜80点の完成形を最短で作って、必要なら後で微調整」この運用です。完璧を現場で狙うと事故るので、まずは破綻しないルックを常備して、撮影のスピードと統一感を手に入れる。これが一番メリットを回収できる使い方かなと思います。
リアルタイムLUTがハマる人
私が「これリアルタイムLUT向きだな」と思うのは、納期が短い案件、SNSにすぐ出したいVlog、イベントや式典みたいに大量カットを素早くまとめたい撮影です。編集の工程で一番時間が溶けるのがカラー調整なので、そこを撮影段階で前倒しできるのは、普通に武器になります。
リアルタイムLUTが危ない人
逆に、映画っぽく作り込む長編や、後でクライアントの要望で色を何度も変える可能性がある案件は注意です。LUTを焼いた素材は「戻し」が効きにくいので、最初の選択ミスがそのまま手戻りになります。ここ、ほんとにあるあるです。
私の結論:リアルタイムLUTは「仕上げを撮影現場に前倒しする」機能。編集の自由度と引き換えに、制作スピードを買うイメージです。
ちなみに、メーカーの説明も方向性は同じで、「撮影しながら色とトーンを操る」思想がベースになっています。気になる人は公式の一次情報も一度見ておくと理解が早いです。(出典:Panasonic LUMIX 公式「REAL TIME LUT」)
私が現場でやってる“保険”
リアルタイムLUTは便利だけど、怖いのは「意図せずやりすぎた色で撮り切る」こと。なので私の場合、仕事ならルックを2段階で用意します。ひとつは自然寄りのベース(薄めのLUT)、もうひとつは攻めたLUT(強め)です。現場では基本ベースで回して、カットによって強めを差す。これだけで事故率が下がります。
だからこそ、次の「V-Logとの関係」と「設定の前提」を押さえるのが超重要です。
リアルタイムLUTおすすめとV-Log
リアルタイムLUT運用で一番多い事故は、ベースのフォトスタイルとLUTの想定がズレているパターンです。ここ、気になりますよね。というのもリアルタイムLUTは「その場で完成」を狙える反面、入力側(=撮影設定)がズレると一気に破綻しやすいからです。
まず前提:V-Logは素材、LUTは変換ルール
V-Logは、撮影時点でコントラストと彩度を抑え、ハイライトとシャドウに余白を作るためのガンマです。つまり「後で整えるための素材」なんですよ。だからV-Logに対して使うLUTは、たいていV-Log(+広色域)をRec.709の見た目に着地させる変換を含んでいます。
ここで重要なのは、LUTは魔法のフィルターじゃなくて入力を前提にした変換テーブルだということ。入力が想定と違えば、出力は当然ズレます。
ざっくり整理:V-Logは「情報を残す撮り方」。V-Log用LUTは「その情報を整えて見やすくする変換」まで含むことが多いです。
V-Log用LUTとRec.709用LUTは別物

V-Logはフラットで情報量が多い反面、そのままだと眠い絵になります。だからV-Log前提のLUTは、Log→Rec.709変換込みで作られていることが多いです。これをスタンダードやナチュラルに当てると、コントラストや彩度が暴れて破綻しやすい。
もう少し具体的に言うと、V-Log用LUTは「眠い素材を起こす」方向に設計されがちです。黒を締め、白を作り、彩度を持ち上げ、肌の色域を守る。だからすでに“起きてる”スタンダード映像に当てると、やりすぎになりやすいんですよ。
ビューアシストとリアルタイムLUTは役割が違う
ビューアシストは基本「見やすくするための表示」で、記録素材に影響しない設計のことが多いです。一方リアルタイムLUTは、仕上げを記録に反映します。ここを混同すると、意図しないルックで撮り切ってしまうので注意です。
特にやりがちなのが、「ビューアシストで見てた色」と「リアルタイムLUTで記録された色」を同じ感覚で扱ってしまうこと。ビューアシストは“確認用のメガネ”みたいなものですが、リアルタイムLUTは“プリントして確定”に近い。なので、リアルタイムLUTは撮影前に必ずテストして「どのくらい焼かれるか」を把握しておくのが安全です。
V-Logで撮って、V-Log用LUTを当てる。この組み合わせが基本です。逆に、スタンダード撮影ならスタンダード前提のLUTを選ぶのが安全です。
なぜズレると破綻するのか
LUTって「入力の色の並び」を前提に作られています。たとえばV-Logは低コントラスト・低彩度で、ハイライトもシャドウも余白がある状態。その前提でトーンを立てて、色相を整えて、肌を守って…みたいに設計されてます。
ところがスタンダードは、すでにコントラストも彩度も乗っていて、白も黒もかなり詰まってる。そこに「さらに立てる」方向のV-Log用LUTを当てたら、そりゃ白は飛ぶし黒は潰れます。肌も赤やオレンジが飽和しやすい。これが「なんか色が変」「肌がドギツい」「空が破綻した」の正体です。
破綻のサインを早めに見抜くコツ
リアルタイムLUTで失敗しそうなときって、実は“兆候”が出ます。私が現場で見ているのは次の3つです。
- 肌:頬や唇が赤く飽和する、オレンジがベタ塗りっぽくなる
- 白:白シャツや壁が黄ばんだり、逆に青っぽく転んだりして「白に見えない」
- 空:青が紫に転ぶ、雲の階調が消えてのっぺりする
この3つのどれかが出たら、まず疑うべきは「LUTの良し悪し」よりも、ベースの想定が合ってるかです。ここを直すほうが復旧は早いです。
V-Log運用で私が意識していること
リアルタイムLUTをV-Logで回すなら、私は基本的に露出は少し明るめにしています。いわゆるETTR寄りの考え方で、暗部ノイズを減らして階調を稼ぐイメージです。ただし明るくしすぎるとハイライトが飛ぶので、白い服・空・照明がある現場では、ハイライト優先で調整します。
“V-Log+リアルタイムLUT”を安定させる運用ルール
ここは私の実運用ルールです。難しいことを増やすというより、失敗を減らすための“縛り”ですね。
- WBはできるだけ固定:オートWBだとカット間で色が揺れて、LUTの意図が崩れやすい
- 露出は肌基準で決める:背景よりも肌が破綻しない露出を優先(人物が主役なら特に)
- 強いLUTほどOpacityで逃がす:100%固定にしない。70〜90%に落とすだけで事故が減る
- 本番前に3条件テスト:屋外(空・肌)、室内(混色)、夕方〜夜(暗部)で破綻チェック
数値で断定しないほうがうまくいく理由
ここは「数値で断定」しにくい部分で、撮影条件・被写体・LUTの性格で最適解が変わります。なので、最終的にはあなたの環境で短いテストを作ってから本番に入るのが安全です。
さらに言うと、V-Logの露出や色は、照明の質(太陽光、LED、蛍光灯、混色)で印象がガラッと変わります。だから「この設定が絶対」ではなく、破綻しない範囲を掴むのが一番大事かなと思います。
設定や結果は、撮影環境・被写体・機材で大きく変わります。ここで紹介した考え方や目安は一般論として捉えて、最終的な判断はあなたの撮影条件でテストしてから決めてください。
また、仕様や対応状況はアップデートで変わることがあります。正確な情報はメーカー公式の案内も確認するのがおすすめです。
リアルタイムLUTおすすめの設定
リアルタイムLUTは「LUTを入れる」だけで終わりじゃなくて、カメラ側の設定込みで完成度が決まるのがポイントです。ここ、意外と軽視されがちですが、同じLUTを使っているのに人によって仕上がりが全然違う理由のほとんどは、この設定差にあります。
私自身も最初は「良いLUTを入れればOKでしょ」と思ってハマりました。実際には、LUTはあくまで“味付けの方向性”で、下地が整っていないと美味しくならない。なのでこのセクションでは、リアルタイムLUTを安定して使うための再現性が高い設定の考え方に絞って解説します。
不透明度(Opacity)で“馴染ませる”

リアルタイムLUT設定で、いちばん効果が大きくて、いちばん失敗を減らせるのがOpacityです。特にティール&オレンジ系やフィルム系のLUTは、100%前提で作られていることが少なく、そのまま当てると強すぎるケースがかなり多いです。
そんなときは、まず70〜80%あたりまで落としてみてください。これだけで、
- 肌の赤やオレンジの飽和が抑えられる
- 白シャツや空の破綻が減る
- 全体のトーンが「作り物感」から自然寄りになる
という変化が出やすいです。数値はあくまで目安で、被写体(人物・風景)、光(直射・曇天・室内)、WBによって最適解は変わります。なのでOpacityは固定値にせず、現場で微調整する前提で考えると失敗しにくいです。
考え方:LUTは「100%で完成させるもの」じゃなく、「Opacityで馴染ませて完成させるもの」です
粒状(Grain)で質感を整える
フィルムライクなLUTを使うなら、粒状設定はかなり効きます。デジタルの映像って、色が良くても「ツルッとしすぎて嘘っぽい」ことがあるんですが、粒状を少し足すだけで一気に有機的な印象になります。
ただし注意点もあって、粒状は情報を足す処理なので、やりすぎるとノイズにしか見えなくなります。私のおすすめは、まずLow、足りなければStandardまで。Highはかなり用途を選びます。
また、暗部が多い夜景や高ISO撮影では、センサー由来のノイズと粒状が重なって汚く見えることがあります。その場合は、LUTはそのままで粒状だけOffにする、という判断も全然アリです。
補足:粒状は「フィルム感を足す」目的で使うのが正解。ノイズ隠しとして使うと破綻しやすいです
10bit記録を優先する
リアルタイムLUTと10bitは、ほぼセットで考えたほうがいいです。理由はシンプルで、LUTは階調を再配置する処理だからです。
8bitは256階調しかないので、LUTでコントラストや色を動かすと、階調が足りずにバンディング(縞)やベタ塗り感が出やすくなります。一方10bitは1024階調あるので、同じLUTでもグラデーションが滑らかに残りやすい。
特に以下の条件では、10bitの差がはっきり出ます。
- 空や壁など、なだらかなグラデーションがある
- フェード系・低コントラスト系LUTを使う
- ティール&オレンジなど色相を動かすLUTを使う
可能な機種・記録形式なら、迷わず10bitを選ぶのが安全です。
小ワザ:露出でLUTの印象をコントロールする
ここ、あまり語られないけど実は重要です。LUTが「強い」と感じたとき、多くの人は真っ先にOpacityを下げますが、その前に露出をほんの少し上げてみるのもかなり効きます。
理由は、LUTの多くがシャドウを締める方向に設計されているからです。露出を+0.3〜+0.7EVくらい上げると、
- 肌の沈みが改善する
- 暗部のベタつきが減る
- LUTの「強さ」が柔らかく感じられる
という効果が出やすいです。ただしハイライトが飛びやすくなるので、白い服や空があるシーンでは要注意。あくまで微調整として使うのがコツです。
まず迷ったらこの初期値から
「設定項目が多くて面倒…」ってなりますよね。なので、私が初回テストで使う雑に強い初期値をまとめました。ここから微調整すればOKです。
| 目的 | ベース | Opacity目安 | 粒状 | 記録 |
|---|---|---|---|---|
| 自然なVlog | V-Log | 80〜100% | Off〜Low | 10bit推奨 |
| フィルム風 | ナチュラル/スタンダード | 70〜85% | Low〜Standard | 10bit推奨 |
| 夜景・ネオン | スタンダード | 60〜80% | Low | 10bit推奨 |
この表の数値は「正解」ではなく「事故りにくい範囲」です。ここを起点に、自分の好みや被写体に合わせて詰めていくのが、一番効率がいいかなと思います。
WB固定は地味だけど効く
リアルタイムLUTは「その場で完成」を狙うぶん、カット間の色ブレが目立ちやすくなります。そこで効いてくるのがホワイトバランス固定です。
オートWBは便利ですが、構図や被写体が変わるたびに色温度が微妙に動きます。その結果、LUTの意図していない方向に色がズレて、「同じLUTなのにカットごとに雰囲気が違う」状態になりやすいです。
私のおすすめは、
- 室内:ケルビン固定(照明に合わせて微調整)
- 屋外:天気ごとに固定(晴れ・曇りで分ける)
この運用です。WBを固定するだけで、LUTの再現性が一気に上がります。地味ですが、リアルタイムLUTを“使いこなしてる感”が出るポイントですよ。
設定や結果は、撮影環境・被写体・機材によって変わります。ここで紹介した数値や考え方は一般的な目安として捉え、最終的な判断はあなたの撮影条件でテストしてから決めてください。
リアルタイムLUTの注意点
リアルタイムLUTは、本当に便利です。撮影時点でルックを決められて、編集が一気にラクになる。ただ、その反面「仕組みを理解せずに使う」と、ハマりやすいポイントがいくつかあります。ここ、気になりますよね。
このセクションでは、私自身や周りの撮影現場で実際に何度も見てきたリアルタイムLUT特有の落とし穴を整理しつつ、どう回避すればいいかを実践目線で解説します。すでに他の見出しで触れている設定論とは被らないよう、「考え方」と「判断のクセ」にフォーカスします。
33ポイントLUT前提の限界

カメラ内でリアルタイムに処理できるLUTは、計算負荷やメモリの制約から、33×33×33ポイントの3D LUTが前提になることがほとんどです。これは実用上かなり優秀な精度なんですが、万能ではありません。
問題が出やすいのは、次のようなLUTです。
- 色相を大きく回転させる(極端なティールやマゼンタ)
- 硬いS字カーブで一気にコントラストを作る
- 暗部やハイライトを強く圧縮・持ち上げる
こうしたLUTは、33ポイントの間を補間する際に誤差が目立ちやすく、色がザラつく・グラデーションが段になるといった症状が出ることがあります。PC上で65ポイント以上のLUTを使っていた人ほど、この差に違和感を覚えやすいです。
リアルタイムLUTでは「滑らかな変換」を優先。攻めた色作りは、後処理用と割り切ったほうが安定します。
黒つぶれ・白飛びが“増える”ことがある
リアルタイムLUTを使うと、「あれ、前より黒つぶれしやすくない?」と感じることがあります。これは気のせいじゃなくて、LUTの性質そのものが原因です。
多くのLUTは、完成形として“メリハリのある映像”を作るために、
- シャドウを締める
- 中間調を立てる
- ハイライトを圧縮する
という処理をしています。つまり、撮影時点で余白が少ない露出だと、LUTを当てた瞬間に階調が飛ぶ・潰れる可能性が高くなります。
理想はウェーブフォームやヒストグラムで管理することですが、難しければシンプルに「白い部分がちゃんと残っているか」を意識するだけでも違います。白シャツ、雲、壁。このあたりが粘っていれば、LUT後も破綻しにくいです。
やりがちな失敗と回避策
ここはかなりリアルな話です。私が現場や相談でよく見る「リアルタイムLUTあるある」を、回避策とセットでまとめます。
- 失敗:LUTを当てたら肌が赤く飽和する
回避:Opacityを下げる/露出をほんの少し下げる/肌が明るいカットで先にLUTを確認 - 失敗:空が紫っぽい、緑っぽい変な色になる
回避:WB固定/日中はハイライトが強いLUTを薄める/空が入る構図でLUT選定 - 失敗:夜景でノイズが目立つ
回避:V-Logなら少し明るめ露出/粒状は足しすぎない/暗部持ち上げ系LUTを避ける - 失敗:カットごとに色がバラつく
回避:WB固定/同じLUTでも条件別に2パターン用意(晴れ用・曇り用など)
どれも「LUTのせい」に見えがちですが、実際は運用の前提が原因なことがほとんどです。
「LUTが悪い」じゃなくて「前提がズレてる」ことが多い
色が破綻したとき、つい「このLUT微妙だな…」って思いがちなんですが、実際は
- ベースのフォトスタイル
- ホワイトバランス
- 露出
- Opacity
この4つのどれかがズレているだけ、というケースが本当に多いです。逆に言うと、この4点を意識するだけで、同じLUTでも一気に“使えるLUT”に変わることがよくあります。
考え方の切り替え:LUTは完成品じゃなく「道具」。合わないと感じたら、まず前提条件を疑うのが近道です。
リアルタイムLUTは「万能」じゃないからこそ強い
リアルタイムLUTの注意点を並べると、難しそうに見えるかもしれません。でも実際は逆で、「万能じゃない」と分かって使えば、これほど強力な武器はありません。
撮影時点で6〜7割の完成形を安定して作れる。これは、制作スピード・判断の速さ・ルックの統一感という面で、かなり大きなアドバンテージです。
数値や設定の効果は、撮影環境や被写体で変わります。なので、最終的な判断は、必ずあなたの撮影条件で短いテストをしてからにしてください。また、仕様や対応状況はアップデートで変わることもあるので、正確な情報はメーカー公式の案内も確認するのがおすすめです。
リアルタイムLUTおすすめ対応機種
リアルタイムLUTを快適に使うかどうかは、正直なところ「LUTそのもの」よりもどの機種で、どういう運用ができるかにかなり左右されます。ここ、意外と見落とされがちですよね。
LUMIXだと、S5II/S5IIX、S9、G9II、GH7あたりが、現時点でリアルタイムLUTを前提に設計されている世代です。ただし、どれも万能ではなく、それぞれ得意な使い方がはっきり分かれています。
まずは機種選びで見るべき3つの観点
スペック表を眺めるより、私はこの3点だけ見れば十分だと思っています。
| 観点 | チェックポイント | 運用のコツ |
|---|---|---|
| 操作性 | LUT切替の導線 | 頻繁に切替えるなら物理ボタンやFn割当が重要 |
| 保存数 | LUTを何本持てるか | 用途別に「基礎LUT」「強めLUT」を分けて管理 |
| 画づくり | V-Logや10bitの扱いやすさ | 動画メインなら10bit+Log運用が前提になる |
この3つが揃っていれば、リアルタイムLUT運用でストレスを感じることはかなり減ります。逆に、どれか一つでも弱いと「使えるけど面倒」になりがちです。
機種の性格を“運用”に落とす考え方
機種スペックって、正直読んでるだけだとピンと来ないですよね。なので私は、「どんな撮り方が一番気持ちいいか」で考えます。
たとえば、LUMIX S9のようにリアルタイムLUT専用ボタンがあり、直感的にLUTを切り替えられる機種は、撮って出しを楽しむテンポがとにかく作りやすいです。散歩スナップ、Vlog、日常記録みたいに「今この色いいな」で即切り替えられるのは、撮影体験そのものが変わります。
一方で、S5II/S5IIXやGH7のような動画寄りの機種は、撮影中にLUTをコロコロ変えるより、薄めのルックを常用して安定させる使い方が向いています。リアルタイムLUTはあくまで“仕上げの方向性”として使い、現場では露出と構図に集中する。このスタイルだと、失敗が少なくなります。
機種別に向いているリアルタイムLUT運用イメージ
ここで、ざっくりですが「こう使うと美味しい」という方向性を整理します。
- S9系:LUT切替を前提に、シーンごとにルックを変える。JPEG撮って出しや短尺動画向き
- S5II / S5IIX:V-Log+薄めLUTを常用。長回し動画、YouTube、案件向き
- G9II:写真と動画を横断してLUTを使う。色の統一感を重視する運用に向く
- GH7:動画特化。リアルタイムLUTは「下味」と割り切り、編集耐性も意識
どれが上・下という話ではなく、あなたが何を撮りたいかで正解は変わります。
操作導線は想像以上に重要
私が一番強く言いたいのがここです。LUTを頻繁に切り替えたい人は、操作導線がすべてと言ってもいいです。
Fnボタンに割り当てられるか、物理ボタンで即切り替えできるか、メニュー深度はどうか。これが悪いと、「いいLUTを持ってるのに使わない」状態になります。逆に導線が良いと、多少荒いLUTでも現場でどんどん使われて、結果的に作品数が増えます。
私の結論:リアルタイムLUT運用では、LUTの質より「切り替えやすさ」が作品量を左右します。
保存数は“選択肢の自由度”に直結する
LUTの保存数も地味ですが重要です。保存数が少ないと、
- 全部入りの中途半端なLUTを作りがち
- 強め・弱めを分けられない
- 条件別(晴れ・曇り・夜)に対応できない
という状態になります。おすすめは、「常用の基礎LUT」と「遊び用の強めLUT」を最低でも分けること。これができる機種は、リアルタイムLUTを“運用できるカメラ”です。
対応機種選びで迷ったら
もし迷ったら、次の質問を自分に投げてみてください。
- 撮影中にLUTを切り替えたいか?
- 撮って出し重視か、動画編集前提か?
- 写真と動画、どっちがメインか?
この答えがはっきりすれば、機種選びもリアルタイムLUTの使い方も自然と決まります。無理に「全部できる1台」を選ぶより、自分の撮影スタイルに気持ちよくハマる1台を選ぶのが、いちばん後悔が少ないかなと思います。
機能や対応状況は、ファームウェアアップデートで変わることがあります。購入や運用を決める前に、必ずメーカー公式の最新情報も確認してください。
GH系の動画ワークフロー寄りの話は、同サイト内の関連記事も参考になります。
リアルタイムLUTのおすすめ活用法
ここからは「結局どのLUTをどう使う?」を、無料・有料・自作の順で整理します。あなたの撮影スタイルに合わせて、ムダなく選べるようにまとめます。
リアルタイムLUTおすすめ無料LUT
リアルタイムLUTを初めて使うなら、まずは無料LUTから入るのがいちばん安全です。ここ、かなり大事なポイントです。理由はシンプルで、無料LUTの多くはカメラ側の色設計や思想に寄せて作られていることが多く、設定ミスさえしなければ大事故になりにくいからです。
特にLUMIXの場合、純正・公式系の無料LUTは「リアルタイムLUTで使われること」を前提にチューニングされているものが多く、33ポイントLUTの制限や内部処理も織り込み済み。つまり、初心者ほど恩恵が大きいんですよね。
LUMIX Color Lab系をベースにする
無料LUTの中でも、まず軸にしたいのがLUMIX Color Lab系です。理由は「無難」だからではなく、失敗しにくい設計思想だから。
Color Lab系のLUTは、
- 逆光向け
- ノスタルジー系
- ティール寄り
- 低彩度・高彩度
といった具合に、用途やシーンがはっきり分かれています。なので、「自分がよく撮るシーン」から選ぶのが一番早いです。全部を試す必要はありません。
考え方:無料LUTは「全部集める」より、「よく使うシーンに刺さる1本」を見つけるのが正解です
私のおすすめ手順:無料LUTはこう使う
私が実際にやっている無料LUTの選び方・残し方を、そのまま書きます。
- 無料LUTで「好きな方向性」をざっくり決める
- Opacityを下げて、現場で使えるか確認する
- よく使う3本だけ残して、他は一度忘れる
ポイントは、「好き」よりも使い続けられるかで選ぶことです。最初はテンションが上がるLUTでも、3回目くらいで「ちょっと強いな…」ってなるもの、結構あります。
Magic LUTで“好み探索”を短縮する
最近便利なのが、スマホの写真や映画のワンシーンっぽい画像を元に、雰囲気の近いLUTを作れるMagic LUT系の機能です。
ここで大事なのは、完璧な再現を狙わないこと。Magic LUTは「この色そのまま欲しい!」というより、「自分の好みって、こっち寄りなんだな」という方向性を掴むためのツールとして使うと、めちゃくちゃハマります。
自分で言語化できない「好き」を、LUTという形に落とし込む起点としては、無料ツールとしてかなり優秀です。
無料LUTの“罠”も知っておく
無料LUTは当たりも多いですが、同時に尖りすぎているものも普通にあります。特に注意したいのが、SNSでバズりやすいタイプのLUTです。
こういったLUTは、
- スマホ表示で映えるように彩度が強い
- 一瞬で「おっ」と思わせるためにコントラストが高い
という設計が多く、リアルタイムLUTとして使うと、
- 肌の階調が薄くなる
- 空や壁が簡単に破綻する
- 長時間見ると疲れる
といった問題が出やすいです。
無料LUTは「派手=良い」ではありません。リアルタイムLUTでは、破綻しないことのほうが価値が高いです。
無料LUTはOpacity前提で使うと化ける
なので私は、無料LUTこそ強さをOpacityで調整して使うのを強くおすすめします。LUTそのものを「正解/不正解」で切るのではなく、
- 70〜80%に薄めたら使えるか
- 特定の条件なら安定するか
という視点で見ると、選択肢が一気に増えます。結果的に「無料だけど現場で使えるLUT」が手元に残ります。
無料LUTを選ぶときのチェックリスト
最後に、私が無料LUTを試すときに必ず見るチェックポイントを置いておきます。これを大きく外さないLUTは、だいたい現場で裏切りません。
- 白(シャツ・壁・雲)が不自然に転ばない
- 肌が赤やオレンジに飽和しにくい
- 暗部が潰れすぎない(黒が一枚にならない)
- WBが少しズレても破綻しない(耐性がある)
全部完璧じゃなくていいです。大事なのは「致命傷がない」こと。無料LUTはベース作りのための道具と割り切って選ぶと、リアルタイムLUT運用が一気にラクになります。
リアルタイムLUTおすすめ有料LUT
無料LUTで方向性が固まってきたら、有料LUTははっきりと投資価値が出てくる段階です。特に「肌がどうしても安定しない」「LUMIXの色を、もう一段“自然寄り・上品寄り”にしたい」と感じ始めたら、ここで一気にラクになります。
有料LUTの価値は、派手さよりも再現性と破綻しにくさにあります。リアルタイムLUT運用では、撮影条件が毎回完璧に揃うわけじゃないですよね。だからこそ、有料LUTは「多少条件がズレても成立する」設計かどうかが重要です。
Phantom LUTs:肌とハイライトの安定感
有料LUTの中でも、Phantom LUTsはLUMIXユーザーにかなり相性がいいタイプです。理由はシンプルで、派手に盛らず、整える方向に振り切っているから。
Phantom系を使っていて一番感じるのは、肌色の扱いがとにかく穏やかだということです。赤やオレンジを無理に押し出さず、かといって血色が抜けるわけでもない。結果として、人物が画面に自然に馴染みます。
私の感覚だと、Phantom LUTsの強みは「一発で映える」ことじゃなくて、
- 照明が混ざる室内(窓光+LED)
- 曇天や夕暮れで色温度が揺れる状況
- 長回しで露出が微妙に変わるシーン
こういう色が暴れやすい条件でも破綻しにくい点にあります。だから編集をやる場合でも、「大きく直す」ではなく「少し整える」だけで済むことが多いんですよね。
Phantom系の向き不向き:シネマっぽさは欲しいけど、やりすぎ感は避けたい人に向いています
BaseLUT系:変換の土台を綺麗にする
「ルック以前に、まずLog→Rec.709の変換をきれいにしたい」という人には、BaseLUT系がかなり向いています。これは“見た目を作るLUT”というより、色を正しい位置に戻すためのLUTです。
ここ、意外と見落とされがちなんですが、土台が汚い状態でどんなに良いルックを乗せても、結果は安定しません。白が白に見えない、肌が微妙に転ぶ、影が汚れる。こういう違和感は、ほとんどが変換段階の問題です。
BaseLUT系を使うと、
- ハイライトが素直につながる
- シャドウが不自然に潰れにくい
- 彩度の乗り方が均一になる
という下地ができます。その上でOpacity低めのクリエイティブLUTを足すと、撮って出しでも成立しやすい映像になります。リアルタイムLUT運用と、かなり相性がいい考え方です。
考え方:派手なルックを1本持つより、「きれいな土台+薄い味付け」のほうが失敗が少ないです
有料LUTは「買えば完成」ではない
ここは声を大にして言いたいところです。有料LUTは、買った瞬間に完成する魔法のプリセットではありません。運用に馴染ませて初めて価値が出る道具です。
私が必ずやるのは、同じ条件でテスト素材を作ることです。
- 屋外(肌+空)
- 室内(混色光)
- 暗部が多いシーン
この3パターンを撮って、Opacityを変えながら2〜3通り作ります。そこで「一番事故らない設定」を決めて、カメラに常備します。ここまでやると、そのLUTは“使える資産”になります。
有料LUT選びで失敗しにくい考え方
有料LUTは製品ごとに、入力色空間・ガンマ・露出の前提が違います。なので、購入前に対応カメラや推奨設定を確認するのは必須です。
そのうえで、私がよく勧める判断基準はこれです。
- 派手に見えるか、整って見えるか
- 1カット目より、5カット目がしんどくないか
- 肌が主役の映像で安心して使えるか
迷うなら、特に動画案件が多い人ほど自然寄り・整う寄りを優先すると外しにくいです。派手さは後から足せますが、破綻した色は戻すのが大変です。
有料LUTの価格や仕様、対応機種は変更されることがあります。購入前には必ず販売元やメーカーの公式案内を確認し、あなたの撮影スタイルや運用に合うかどうかで判断してください。
動画機としてのLUT運用や編集フローの考え方は、同サイト内のこちらも読み物として参考になります。
リアルタイムLUTおすすめの作り方
「既製品だとあと一歩合わない」「自分の色を固定したい」と感じ始めたら、自作LUTはかなり強力な選択肢になります。正直な話、リアルタイムLUT運用と自作LUTの相性はかなり良いです。理由はシンプルで、カメラ内で完結する分、“破綻しない自分専用の色”を持っていると武器になるから。
ここでは、私が実際にやっているやり方をベースに、精度重視のPCルートと、スピード重視のスマホルートを整理します。難しそうに見えるかもですが、考え方さえ押さえればそこまで敷居は高くありません。
DaVinci Resolveで作る(精度重視)
精度を重視するなら、やっぱりPC+DaVinci Resolveが王道です。リアルタイムLUT向けに作る場合も、基本の流れはシンプルです。
- V-Log素材をタイムラインに配置する
- 入力変換(V-Log / V-Gamut → Rec.709)を作る
- その上でルックを作る
- 33ポイントの.cubeでLUTを書き出す
重要なのは、「いきなりルックを作らない」ことです。まずは変換を安定させる。ここが崩れていると、どんなに良い色を作っても現場で使えません。
リアルタイムLUT前提なら、極端なカーブや色相操作は避けて、「なだらか」「均一」「破綻しない」を優先します。見た目の派手さは、あとからでも足せます。
33ポイントLUTを前提に作る意識
カメラ内リアルタイムLUTは、ほとんどの場合33ポイントの3D LUTが前提です。Resolve上でどれだけ綺麗でも、書き出して当てたら荒れる…というのはよくある話。
なので私は、
- 色相を大きく回しすぎない
- シャドウ・ハイライトを一気に潰さない
- 中間調を丁寧に作る
この3点を意識して作ります。リアルタイムLUTは「編集用LUT」ではなく、撮影用LUTだと割り切るのがコツです。
データレベルのズレに注意
自作LUTで一番トラブルが多いのが、データレベルの前提ズレです。フルレンジ(0–1023)とビデオレンジ(64–940)の違いですね。
ここが合っていないと、
- 黒が浮く
- 黒が潰れる
- 全体が眠く見える
といった症状が出やすくなります。これは環境依存がかなり強いので、理論で詰めすぎるより、書き出したLUTを必ず実機でテストするのが一番確実です。
Resolve上で完璧に見えても、カメラで当てたら別物になることは普通にあります。必ずテストしてください。
スマホで作る(スピード重視)
スマホ完結型の自作LUTは、「精度」より「試行回数」が武器です。Magic LUT系でベースを作って、必要なら別アプリで微調整し、そのままカメラに転送する。この流れがハマる人は多いです。
スマホルートの強みは、
- 思いついたときにすぐ試せる
- 失敗してもやり直しが早い
- 感覚的に「好き」を探れる
という点。完璧なLUTを作るというより、自分の好みの方向性を見つける用途としてはかなり優秀です。
作り方のコツ:まずは3点チェック
自作LUTで迷ったら、最初はこれだけ見てください。
- 肌が破綻しない
- 空が変な色にならない
- 白(壁・シャツ・雲)が白に見える
この3点が安定していれば、現場で外す確率はかなり下がります。逆に、どれか一つでも崩れるなら、そのLUTは「常用」には向いていません。
自作LUTは“作って終わり”じゃなく“育てる”
自作LUTって聞くと、最初から完成形を作らなきゃいけない気がしますよね。でも実際は逆で、最初は未完成でOKです。
私の場合、最初は「ほんの少しだけ良くなる」レベルで作ります。そこから実際の撮影で使って、
- ここで肌が沈むな
- 夕方はちょっと赤いな
- 曇天だと眠いな
みたいな違和感が出たところだけ直す。この繰り返しで、あなたの撮影条件専用のLUTに育っていきます。
特にカメラ内リアルタイムLUTは、編集で救える余地が少ない分、「攻め」より「守り」が大事です。攻めた色は別LUTで用意して、常用LUTはとにかく破綻しない方向に寄せる。これが一番ストレスが減ります。
検証のやり方(私の定番)
検証は、条件を揃えると判断が一気に早くなります。私が必ず見るのは、この3つです。
- 日中の屋外(空と肌が入る)
- 室内の混色(窓光+照明)
- 夕方〜夜(暗部とネオン)
この3条件で破綻しないLUTは、だいたい本番でも強いです。逆にここで崩れるなら、トーンカーブや彩度の掛け方が強すぎる可能性が高い。そういうときは、派手に直すより滑らかに戻す方向で調整するほうが近道かなと思います。
自作LUTの結果は、撮影環境や機材で変わります。最終的な判断は、必ずあなたの実機・実写テストで行ってください。
リアルタイムLUTおすすめ写真と動画
同じLUTでも、写真と動画で“美味しい当て方”が違います。ここを分けて考えるだけで、満足度が上がりやすいです。
写真(JPEG撮って出し)
写真は「完成品としての見栄え」が優先されやすいので、少し強めのLUTでも成立します。粒状を足したり、WBを固定して統一感を作ると、作品っぽさが出やすいです。
写真の場合、私は「SNSでどう見えるか」も意識します。スマホの小さい画面だと、微妙な階調よりも、色の方向性が勝ちやすい。だからこそ、フィルムっぽいフェードや、肌を明るく見せるルックは相性がいいです。ただ、やりすぎると肌の質感が消えるので、Opacityで逃げ道を作るのがコツです。
動画(長尺・肌の安定)
動画は、長時間見ても疲れない色が正義になりがちです。肌が転びにくいLUTを選んで、Opacityで薄めるのが安全。撮影時は露出を安定させるだけでも、仕上がりがかなり揃います。
動画で私が一番重視するのは、肌の階調と白の粘りです。派手なルックは一瞬ウケるけど、長尺だと疲れることも多い。だから、普段は薄めのLUTで安定させて、サムネっぽいカットや印象的なシーンだけ攻める、みたいに使い分けると気持ちよくまとまります。
写真と動画でLUTを分けると楽になる
同じLUTを使い回すと管理は楽なんですが、写真は「映え」、動画は「安定」になりがちなので、結局どっちつかずになることがあります。だから私は、可能なら写真用LUTと動画用LUTを分けます。分けるだけで選ぶストレスが減って、撮影のテンポが上がるんですよ。
10bitやLUT運用の考え方は、機種は違っても共通する部分が多いので、関連する読み物としてこちらも参考になります。
リアルタイムLUTのおすすめまとめ
リアルタイムLUTのおすすめは、結局「あなたが何を優先したいか」で最適解が変わります。私の感覚だと、迷ったら次の順番がいちばん外しにくいです。
- 最初:無料LUTで方向性を決める(Color Lab系を基準にする)
- 次:Opacityと粒状で馴染ませて、よく使う3本に絞る
- その次:肌や変換の精度が欲しくなったら有料LUTを検討
- 最後:自分の色を固定したいなら自作LUTへ
迷ったときの最短ルート
もしあなたが今すぐ撮影に使いたいなら、私はこう言います。まず無料LUTで「気持ちいい方向」を見つけて、Opacityで薄めて、WB固定して撮る。これだけでも、撮って出しの完成度はグッと上がります。
最後に大事な注意
設定やワークフローは、アップデートや環境で変わることがあります。正確な仕様や最新の対応状況は公式情報も確認しつつ、最終的な判断はあなたの撮影条件でテストして決めてくださいね。



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